- エネルギー
- 未来への取り組み
- 脱炭素
CDP2024の変更点は?統合質問書や中小企業向け質問書等を解説
近年、世界中で盛んになっている気候変動対策の一環として、CDPの質問書に回答する企業が多くなっています。CDPの質問書は毎年プライム上場企業を中心とした大企業に対して送付されていますが、2024年にはこの質問書の内容が一 […]
FALCON SYSTEMは、エナリスが提供する”エネルギーマネジメントシステム”です。 電力を使いすぎた際の検知と警報、空調の自動制御など、省エネをサポートするシステムです。また、多様なニーズにお応えするため、充実したアフターフォローや運用サポートもご用意しています。
今回は、エネルギーマネジメントシステム「FALCON SYSTEM(以下FS)」にお客さまからいただいた声を反映した「FALCONⅡSYSTEM(以下 FSⅡ)」を開発、リリースしました。 バージョンアップしたFSⅡを多くのお客さまにご利用いただくため、今回の改善で何が変わったのか、お客さまにどんなメリットがあるのかについてお伝えします。
普段お客さまとコミュニケーションをさせていただいている「営業部」、お客さまに提供するサービスの改善に取り組むサービス運用部、未来を見据えた研究開発をする「エナリスみらい研究所」の社員に、それぞれの立場で、今回の開発に込めた思いを語ってもらいました。
「FS」をすでに利用されているお客さまも、今後検討される予定のお客さまも、本記事をお読みいただき「FSⅡ」への理解を深めていただけたら嬉しく思います。
FSⅡは、主にサービス運用部が開発を担当しています。まずは、開発面のこだわりなどをプロジェクトのコアメンバーであるサービス運用部の社員に聞きました。
これまでFSでお客さまから個別のご要望をいただくことが多くありました。ニーズにできるだけお応えしたいと思い、使い方をご説明したり設定を調整したりするなど、個別にサポートさせていただきました。
ただ、ニーズのあるサービスは適切に標準化し、多くのお客さまが簡便に利用できるよう改修したいと考えました。
また、今までのFS端末は市販のものをカスタマイズしたものでしたが、今回のFSⅡの端末はエナリス独自のものを新たに開発しました。従来はFS端末の機材でいろいろなことを処理していましたが、FSⅡに実装しようとしているより多くの機能をすべて端末側で処理しようとすると、現地に設置する機器が増えたり工事が複雑になったりし、導入コストの増加にもつながります。そこでFSⅡでは、DERMS (分散型電源制御システム※)と通信で連携させることにしました。FSⅡの多様な機能をDERMS側で処理できるので現地に設置する端末は最小限にできました。複雑な処理をDERMSが高速で行うため、制御のタイムラグをなくすことにもつながっています。
端末を独自に用意できた背景には、みらい研での実証実験の活動があったからです。実証実験で用いていた機材をベースに、FSⅡ用にカスタマイズして使用することができました。
※DERMS(分散型電源制御システム)とは、太陽光発電や蓄電池、自家発電機等の分散型電源を24時間365日監視と制御を行い、「分散型電源の余力」を社会全体にシェアするシステムです。
前回のFSリリース時の反省として、社内の様々な部署が把握しているお客さまのご要望を集めきれなかったという点があります。FSⅡの開発にあたってはもっとお客さまのご要望に応えたサービスにしたいという想いで、多くの部署にどんなサービスにしていきたいかを意見出ししてもらう場を何度も設けました。それにより、端末の機能やレポートの内容の充実化、計測や制御の高度化など、お客さまの声に寄り添ったさまざまな改善点を洗い出すことができました。FSⅡで備わったウィークリーレポートや温湿度やCO2濃度による空調・換気の自動制御機能も、この意見集約がきっかけで実装に至りました。
中でも私が特にお客さまにお伝えしたいのは、FSⅡは「サポートが手厚いサービス」ということです。これまでのFSでは「使い方がわからない・難しい」という声もありました。正しく運用すれば着実に成果につなげられるサービスですが、そこがお客さまへ伝わりきっていなかったのも事実です。
今回は、そういった点を細やかにサポートできるサービス設計にしました。お客さまの省エネ活動を個別にサポートする「運用サポートサービス」は現状「FSⅡ-ProPlus」のプランでご提供しています。導入後の運用の効率化や利便性を考えると、ぜひ導入いただきたいサービスです。
私は主に、施工管理などエンジニアリング部分を担当しています。FSⅡでの改善点は運用チーム・施工チームの連携強化をおこない、サービスの安定化につなげたことです。
従来のFSの頃から運用チーム・施工チームに分かれて対応していましたが、FSⅡになってから運用チームが施工の現場へ同席するスキームにしました。そうすることで、運用チームが施工以降の工程を自身の目と耳で理解し、お客さまへより詳しく端末やサービスのご説明をできるようになりました。お客さまがサービスをより安定的・効率的に利用することにつなげられたのではないかと思っています。
また、今回端末の変更をし、通信でDERMS(分散型電源の制御システム)と連携させました。いわばDERMSが頭脳で、FSⅡ端末はそれを表示させる役割になります。これにより、遠隔で設定変更等を行えるようになり、システムの更新が必要な際にもお客さまの手をわずらわせる必要がありません。ゆくゆくはエネルギープラットフォームサービスの拡張をスムーズに行いやすくなるというメリットもあります。
次に、サービス運用部とともにシステム改善に尽力した、エナリスみらい研究所の社員にどう工夫したかや今後の開発展望について聞きました。
今回、端末自体の処理能力を上げました。苦労したのは機器調達のバランスを取ることです。 FSⅡで高度化した機能に対応するため、またVPP(仮想発電所※)等のプラットフォームサービスをご利用いただく際にスムーズに対応するため、端末性能のアップグレードが必要でした。 しかし、そうすると当然ながらコストが上昇します。一定ロットで注文したり、リーズナブルに仕入れられる調達先を開拓したりするなどコストのバランスを取りつつ、部材をひとつひとつチェックし、品質の安定に努めました。
こういった機器のグレードアップによって、今後は、気象と合わせた電力需要の予測等も可能になります。今後も高品質なシステム作りに尽力していきたいと考えております。
※VPP(仮想発電所)とは、電力ユーザーの敷地内にある蓄電池やコジェネレーションシステムなどの分散電源をまとめて制御し、そこで生まれた電力を束ねてあたかも一つの発電所のように活用する仕組みです。
最後に、お客さまにもっとも近い部署である営業部の社員より、お客さまのどんなご意見を反映すべく取り組んだのかについて聞きました。
今回のFSⅡをご提案していてお客さまによく喜んでいただけるサービス・機能として、「初期費用ゼロ円で導入できること※1」「今後のバージョンアップでの機能の拡充」「スマホで確認・操作ができる」の3点があります。
まず費用についてですが、イニシャルコストがかからず運用費のみで導入できるプランを用意したことにより、導入検討のハードルが大きく下がり好評いただいています。
機能については、CO2濃度や室内温度・室外温度の計測、それに付属したアラート機能などを実装済みです。さらに今後は、コマ制御(30分単位の制御)やAI自動予測でのアラートなど、お客さまにさらにメリットを感じていただける機能のアップデートを予定しています。
また、スマホを用いてどこでもデマンド(需要電力。30分間に消費された電力の平均値)を確認できる点も大きな特長です。お客さまの業態やその場の状況によってPCの画面をじっくりと眺めることができるわけではないため、スマホでさっと確認・制御ができるのはとても便利だと好評いただいています。 お客様からのニーズを取り入れて、今後も積極的にシステム改善に関わっていき、より多くのお客さまにメリットをご提供できればと考えています。
※ FSⅡ-Entryモデルの場合
今まで当社は、電力小売サービスをメインにして、お客さまのお悩み解決に携わってまいりましたが、今後は電気のトータルサポートをしていきたいと考えています。FSⅡはその一つです。
FSⅡの改善で進化した機能の一つに「快適制御機能(温湿度制御)」があります。従来は節約のための制御がメインだったところ、快適制御機能によって、より多くのニーズに応えられるようになりました。
また、クラウド型になっていることによって、スマホでデマンドを確認したり警報を止めたりすることができます。スマホでどこでも確認できる点に関しては、営業担当者もお客さまからよくご要望いただいていた部分であり、利便性の向上に寄与できたのではないかと思います。
今後も継続的なアップデートを予定しているのですが、機器のアップデートは、基本的に遠隔操作により自動で行うことができ、お客さまの手をわずらわせることはありません。不具合によっては、遠隔でのリセット(再起動)で回復することも可能です。
コスト面でも、FSⅡ-entryなら導入コストは0円で、ランニング費用だけでご利用いただけます(※)。他社様の製品ですと、3G回線の終了とともに、使用できなくなるケースも多く、その際には新たなデマコンを導入する必要が生じます。今までの製品のイメージですとイニシャルコストが高いと尻込みしてしまうお客さまもいらっしゃるのではないでしょうか。 FSⅡはイニシャルコスト0で導入できるため、そういった3G終了による入れ替えのニーズにもお応えしやすいと思います(※)。さらに、FSⅡ-Basic以上のモデルには月額費用内でのメンテナンスサービスが設定されているのも、ご安心いただけるポイントです。
FSⅡならデマンドピーク値の抑制をサポートするほか、空調の自動制御で使用電力のムダも省くことができ、サービスのランニング費用以上の効果が期待できます。
※最低利用期間があります。
今回は、FSⅡ開発に携わったメンバーそれぞれの目線で、どんな想いを持って開発したのかについて語ってもらいました。FSⅡは今後もバージョンアップを続けていく予定です。
FALCONⅡSYSTEMにご興味を持たれた方は、下記のフォームよりお気軽にお問い合わせください。ちょっとしたご質問でも大歓迎です!
近年、世界中で盛んになっている気候変動対策の一環として、CDPの質問書に回答する企業が多くなっています。CDPの質問書は毎年プライム上場企業を中心とした大企業に対して送付されていますが、2024年にはこの質問書の内容が一 […]
2050年のカーボンニュートラルを実現するためにはカーボンプライシングの導入が有用とされています。カーボンプライシングには様々な種類がありますが、代表的なカーボンプライシングである炭素税と排出量取引制度、クレジット制度に […]
脱炭素電源への新規投資を促すため、2023年度に「長期脱炭素電源オークション」が創設されました。長期脱炭素電源オークションに参加することで、事前に脱炭素電源から得られる収入の水準や収入が得られる期間を確定させることができ […]
サービスの導入を検討されている方、
その他のご相談がある方はこちらから。